ディアプラス2021年4月号掲載、夏目イサクさんの【花恋つらね 7巻】44話のネタバレあり感想になります。雑誌最新話の感想ですのでコミックス派・ネタバレ不要な方はご注意ください。
今回は蔦丸視点のお話でした!扉絵の蔦丸と源介の可愛さよ(●´∀`●)蔦丸にも彼なりに悩みが色々とあったのだろうなぁと感じました。
※感想が1ヶ月遅れになってすみません~。
では早速!
花恋つらね 7巻-44話/コミックス紹介・あらすじ
今号の簡単なあらすじ・ポイント
- 蔦丸視点のお話
- 蔦丸は最初は立役をやっていた。
- 女役がやりたいと寿一郎さんに直談判した蔦丸は・・・
- 菊右衛門に声をかけられ、感情があふれ出す蔦丸にギュっとなる
- 源介の言葉に蔦丸は何を思う!?
【ネタバレ注意】花恋つらね 7巻-44話 あらすじ・感想
今回は蔦丸視点でなんか新鮮でした。
もともとは蔦丸が寿一郎の名を継ぐようにと教育されていたようですね。でも蔦丸は昔から綺麗なものが好きで、女形に興味を持っていたようです。
長男として色々な苦悩や葛藤があったのだろうなと今回読んで思いました。
蔦丸の気持ちもすごくわかるけど、いつかは源介の味方になってあげて欲しい・・・そう思います。
後継者と女形
蔦丸は幼少期から女形には興味があったようです。
でも自分は歌舞伎界の宗家、大谷屋"新井寿一郎の後継者"なのでその名を引き継いでいかなければいけません。
だけれど、その名を引き継ぐだけの能力がないことは早い段階からなんとなく気付いていたという。
周りの人も蔦丸の立役を酷評しています。
『大丈夫かねぇあれで 将来はお家芸の荒事だってバンバンこなさなきゃいけねぇってのに』
この頃の蔦丸は今の武市に比べて身体も小さくて頼りなさがありました。
それは蔦丸自身もよくわかっていたこと。
子役を卒業してからは、周りの人からも褒められることもなくなっていったという。
DVDで虎太郎(今の武市)を見ている蔦丸ですが・・・自分の評価が低いのは、このコタローとか身体のデカイのが同世代にいるせいもあるのでは?と考えます。
このくらい身体もでかくなった周りの皆も安心してくれるのかな?と考えるけれど、食も細い蔦丸は太る事すら難しい体質のようです。
立役は身体がデカイことが条件ではないのですが、貧相な身体は蔦丸のコンプレックス。
そして周りの反応もあってますます立役への苦手意識がふくれあがっていきます。
憧れの菊右衛門
蔦丸は映し出される菊右衛門を見つめています。
(菊右衛門さん きれいだな)
細身だけれど存在感も迫力もある満点の立女形。昔からすごく憧れているようです。
(いいなぁ こんな役者になれたらなぁ)
蔦丸は、自分は女形の方が向いているとこの頃すごく感じていたようですね。
だけれど家が立役の家系。
どうして女形の家系じゃなかったのだろうか?と・・・。女形で『寿一郎』を継ぐことはありえないしと考えていました。
そんな時、源介が登場。(超かわいい♥)
彼を見て(寿一郎は淳平が継げばいいんだ)と考える蔦丸。
祖父似とよく言われているから背もデカくなるだろうし、なによりかっこいい役が好き・・・彼なら。。。という気持ちが湧いてきます。
(なんで僕 長男なんだろう)
そんな気持ちを抱えながら板に立ってもうまくいくはずもなく・・・
まわりの評判はますます下がっていきます。
将来は女形に
色々な葛藤と苦悩を抱えている蔦丸。
(このままだと歌舞伎が嫌いになってしまう)
そしてある決断をし、寿一郎さんの元へいきます。
『ねぇじーちゃん』
『僕 立役じゃなくてもっと女形のお役がやりたい 将来は女形になりたいんだ』
『・・・』
少し間が空く寿一郎さんですが、、、ひとつだけ蔦丸に確認します。
『それだと寿一郎の名は継げねぇぞ』
『うんわかってるよ』
この蔦丸の言葉を聞き、『ならいい わかった』と女形への転向を許すのでした。
でも・・・これはこれでまた蔦丸の心に傷をつけてしまったのかな?と。
反対されるどころか理由さえ聞かれず。
きっと自分はずっとダメだと思われていたのだろうと。
ただ・・・ガッカリはしたけれど、向いていないと思っている土俵で戦わなくていいと思ったら気が楽になったとも感じています。
菊右衛門のことば
蔦丸の舞台に菊右衛門が来ていたことがわかります。
菊右衛門の姿を見て驚く蔦丸が・・・可愛いです。
憧れですからね。しかも寿一郎とは仲が悪い、で通しているので一度も同じ座組になったこともない。
舞台は観に来れないのに・・・と動揺しています。
挨拶がしたい!でもなんて声をかければ!?とドキドキドキドキ。でも、頭を下げるのがやっとだったのかな(*^_^*)
『蔦丸さん』
なんと!菊右衛門が声をかけてくれました。
『は はい!!!!』
『あなたこれから女形をやっていくんだってね』
なんで知ってるのだろうか?と思った蔦丸ですが・・・(←寿一郎さんから?????)
『いいね あんたは女形が向いてると思ってた 楽しみだよ』
がんばってね、と言い残し去って行きます。
蔦丸の目からは涙が溢れていました。
ずっと・・・ずっと誰かに期待してほしかった。しかもその言葉を誰よりも憧れている人がくれて、何より・・・自分の事を見ていてくれたことが嬉しかったようです。
だからこの選択を後悔することはない。、
みんなに、菊右衛門さんに認めてもらえるような役者になりたいと・・・
ここで現在に戻ってきます。
惣五郎が必要
今は憧れの菊右衛門に稽古をつけてもらっているのですよね!
その機会を与えてくれたきっかけが惣五郎。
そして・・・惣五郎は源介と付き合っている・・・悩みは尽きない蔦丸。
ここで源介が部屋に尋ねてきました。
『兄貴 天守物語のDVDもっかい貸してくんねー?』
DVDを手渡し、しっかり勉強するんだよと伝える蔦丸。
『今のままのあんたと板にたつのあたしイヤだからね』
『・・はい』
ここで源介は気になっていたことを蔦丸に尋ねます。
以前、武市と4人で話した時の内容についてだそう。
源介は蔦丸が言った『寿一郎継げるならそうする』という事に対し、もしかしたら本当は自分が継ぎたいという意味なのか?と。
『は?全然そんなこと思ってないし思ったこともないよ』
『え!?そうなの!?』
自分は幼稚園くらいからなりたかったからと驚く源介。
蔦丸は、昔から女形が好きで実際それしかできなかったから今こうなってると。
だけれど、それは源介がいたから。
源介がいなかったら、こんな風に自分の希望を聞いてもらえることはなく、みっともない姿であがいてたかもしれないと言います。
だから源介が寿一郎になるためならなんだって協力すると決めたと。
蔦丸自身は惣五郎との付き合いは、寿一郎襲名の足枷になっていると感じているようですね。
でも源介は・・・
『じゃぁ 俺と惣五のこと応援してくれよ』と言います。
この言葉に固まる蔦丸・・・(笑)
源介は、自分が良い役者になるためには惣五が必要だから、別れる気など1ミリもない!それを邪魔するというのならそれこそが足枷だと言い放ちます。
その言葉に蔦丸は。。。何を感じたのでしょうね(*^_^*)
ということで!今回のお話はここまででした。
感想まとめ
蔦丸の気持ちがわかる回でしたね!
彼は彼なりに『長男』という重責を抱えながら、自分がやりたいことと周りの期待の間ですごく苦悩していたのだなぁと。
確かに源介という『寿一郎候補』がいなかったらあっさりと女形に転向はできなかったかもしれません。
だからこそ、源介の言うように味方になってあげて欲しいなとも思います。
こういう場合って、もし蔦丸に子どもができてそれが仮に男の子だとしたら・・・この子は源介の次に寿一郎を継げたりしないのでしょうか?
新井家長男の子どもですし。
寿一郎の名を継いでいく、ということに関しては色々と対策はできるのではないのかな?と考えたりもします(単純な問題ではないでしょうけども)
源介の最後のセリフは良かったですね!
寿一郎の襲名は皆が認めてくれたら、でもその前に良い役者にならなければいけない。
そのためには惣五郎が必要!って( ´艸`)
意志がはっきりしていていいなって思いました。源介には頑張って欲しいです。
ということで!1ヶ月遅れになりましたが『花恋つらね』44幕のネタバレ感想でした☆