マガジンビーボーイ9月号に掲載!【画廊シリーズ】最新作!!!【胡桃の中~タブローの秘密~】のネタバレあり感想になります。雑誌最新話の感想ですのでコミックス派・ネタバレ不要な方はご注意ください。
今回のストーリーは【胡桃の中Ⅳ】に収録予定です。(まだ続くかわからないですが、続いて1巻にまとめて欲しい!)
川唯東子さんの【雫 花びら 林檎の香り】が好きでそこから手を伸ばした【胡桃の中】。これがまた面白くてですね・・・ほんとオススメです。
といっても【胡桃の中】は新装版でも2007~の作品なので1巻は絵柄が少し古いです。(調べたら。。。新装版前の1巻は2002年の発売)
BL的には薄いのですが、とてもお話が面白くて好き。
画廊ものというかちょっと秘密めいた感じがすごく好きなので、それが面白かった!ラブ度は断然・・・林檎の雫~のほうが高いです!
胡桃の中~タブローの秘密~ マガジンビーボーイ9月号
掲載P数 | 36P |
満足度 | ★★★★☆ |
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胡桃の中~タブローの秘密~ 簡単なポイント
- 谷崎のところに絵の修復依頼。
- その絵は本来、洗浄では消えるはずないはずなのに消えたことに疑問を持つ。
- 最初は贋作かと思っていた谷崎ですが仲居の言葉に・・・
- 依頼の絵画は意外な秘密があった!
【ネタバレ注意】胡桃の中~タブローの秘密~ 感想
面白かった~!!!それにしても今【胡桃の中】が読めたことに感動します。
続いて欲しいな画廊シリーズ・・・。谷崎と中居の関係は相変わらずですけど、ちょこっとラブ度も足しつつ続いて欲しい!!!
それにしても谷崎相変わらず26歳には見えない(笑)
では初めて読む!とう人にまず最初にざっと【胡桃の中】の紹介を。
【胡桃の中】の紹介
【胡桃の中】は3巻出ています。電子でも読めるので気になった人は是非チェックしてみてください。
登場人物
画廊【胡桃の中】の二代目オーナー。
裏では天才贋作家という顔を持っている。中居とは学生時代からの付き合いで今は恋人。
映像作家見習いのカメラマン。学生時代に谷崎に一目惚れし(被写体として)、それ以来彼をとり続けている。素直で天然。
作品のみどころは、画廊【胡桃の中】に持ち込まれてくる絵に纏わるお話。
色々な訳あり作品(名画)(たまに人)が登場し、谷崎の才能や中居の天然な言葉によって謎が明らかになっていくというストーリー。
ラブ的にはさらっと描かれているので胸キュン作品を探している人にはちょっと物足りないかも。
ただ、ミステリーとかそういうのが好きな人は気に入るのでは!?と思います。【絵】を通じてうるってくるエピもありますよ!
ここから下は雑誌の流れに沿った感想です。
緊急事態
寝ている谷崎ですが・・・電話がしつこく鳴ります。
「・・・はい」
「谷崎さん!?やっと出てくれた!!!画廊に電話しても出ないし!休廊かと思ったけれど緊急事態で・・・!」
この電話は国立新西欧美術館の宮野さんという人からのものでした。
その緊急事態というのは何か、という話ですが・・・
「洗浄中の絵が消えてしまって・・・」だそうで。
呼ばれて美術館へ行く谷崎。
案内された先で絵を見てみると・・・がっつり絵が消えてしまってました。
「薬剤は何使ったの?」
「えー担当者によると通常通り50%希釈のアセトンで拭き取り 反応がないので徐々に濃度を上げていきある時点でどっと流れるように・・・」
説明を聞きながら不思議そうにする谷崎。理由は「200年程前ならこんなに簡単に溶けるわけない」と。
それは作業員も同様で、洗浄作業も基本のものでこんなに簡単に溶けるというのはおかしいと思ったようです。
「てことは 単純に考えれば比較的新しい時代に描かれた贋作ってことだね」
「・・やっぱり!」
それにしてはよくできてるとマジマジと絵をみる谷崎に・・・・依頼者の宮野さんはどうにかして欲しいとお願いします。
修復しろってことなのでしょうかね!?それとも贋作を作れってお願いしているのかしら。。
「やめときなよ 国立の学芸員が冗談でも言うことじゃないよ」
って谷崎が言ってるのを読むと・・・「贋作描いて」って事だったのかもしれませんね。絵を元に復元してってことかも。
素直の館長に謝罪した方がいいと勧めるのですが、宮野さんは「頼むよ助けてよ」と引き下がりません。
仕方なく、持ち帰っていいならと依頼を受けることに。
依頼というか、どの辺りの贋作かを調べるということでした。。。(どのあたりの贋作か調べた上で何か解決策があれば。。。ということなのでしょうね)
解決は中居の言葉から
画廊に戻ると、中居が待っていました。
長時間待たされたようで、中居の機嫌が悪い(笑)
でも・・・中居のリクエストで買ってきたカレーとチーズナンを見て機嫌は直ります(*^_^*)可愛い。
中居は、国立美術館から持ち帰ってきた絵を見させてもらうのですが・・・最初はルンルンで箱をあけたのに絵を見た途端青ざめるという(笑)
溶けて消えてしまった絵を見たら確かにびっくりするでしょうね。
「・・・・なんか絵が溶けてるね こーゆー絵?」
「いや消しちゃったんだと どーにかしてくれって」
「え・・・消えたものどーにかできんの?」
「できるわけねーだろ皆人を何だと思ってんだ?」
プンスカ怒りながら資料に目を通す谷崎ですが。。。それでもこの絵には何か違和感があるようで彼自身もすごく気になっている様子。
「贋作と言い捨てるにはよく出来てる」
でも本物ではあり得ないから困っているのですね。。
本物ではあり得ないのに絵には魅力があって、良く描けているとブツブツいっていると・・・
「ほーん?おまえがそこまで褒めるなら本物だったりしてな」
このぼそっと中居が言った言葉で谷崎の中で絵を見る視点が変わったようです。
(俺はハナから本物ではない証明をしようとしてたけど)
(もしこれが本物ならー?)
そう考えると、なぜ絵が消えたのか・・・消えた理由を探すと、至って単純な事でした。
「そうだよ なんで最初に思いつかなかったんだ ありきたりなことなのに」
と中盤まではこんな風に谷崎には謎が解けた!という感じで進行していますが、実際この絵はどうして溶けて消えたのかという謎はラストで明かされます。
けっこう中居の何気ない一言でピンとくること多いですよね!
なんか出た
「へー で、これどーすんの?こんなにみどとに消えちゃってるのに」
「消えるとこまず消す まぁ見てろよ」
谷崎の怪しげな笑みに何かを察知した中居は。。。その場を離れようとするのですが、「大丈夫だって多分 いいから見てけよ」と引き留められます。
慌てふためく中居をよそに・・・・思いっきり絵を消していくと・・・
ちなみにこの絵は二億くらいするようで。。。。もし勘が外れてしまった場合は大変な事になるのは間違いないですよね。
国立美術館の絵ですし。。。そりゃ中居も慌てふためくわけです。。。
「じゃぁ拭き取るぞ 何か出るよう祈っててくれ」
ふきとっていくと・・・・
「!! なんか出た!!?」
やはり谷崎の考えた通り、上に塗られた絵を消していくと下からまた新たな絵がでてきたのでした。
「手がいっぱい浮いてる!きもい」
「うぉっ 今度は何だ!? なっ・・・生首!!!」
「大当たりだ」
ちょっと読みながら何が出てきたのかさっぱり想像できず・・・と言ってもラストでその絵は見れますのでご安心を♪
やっぱり君に頼んでよかった
国立美術館へその絵を持って行き、宮野さんに見せます。
「うそでしょ・・・これ・・これって・・・」
「習作!?」
顔と手と描かれていただけの作品だったのですね。
消え方が不自然だったし、絵もちぐはぐな気がしていたから一か八か消してみたら出てきたと伝える谷崎。
「習作や未完成の作品を骨董市なんかで購入して その時代にあった作風に描き加えるのはよくあるもんね」
「僕も何度かそんな作品に出くわしたけど・・・いやしかし 随分とさみしくなっちゃったなぁ」
この絵は弟子の流派による合作だろうと言われている作品なのですが、谷崎はレノルズ本人の習作だと思うと伝えます。
「えっ!?本人!!?ホントに!?」
勘だけどと言うけれど、一度似た絵を見た気がするから恐らくと。
絵の余分なところが消えて華やかさはなくなったけれどオールドマスターの習作を発見したとあれば館長は大喜びすると言います。
「あ・・ありがとう谷崎くん!やっぱり君に頼んでよかったよ」
感謝と支払いは別物
感謝する宮野さんですが・・・谷崎が「今回のギャラ」と口にすると表情が変わってしまいます。
「ごめん!!ウチは今君とは金銭のやりとりは出来ないんです申し訳ない!」
「君もそこをわかって受けてくれたかと・・・」
↑これは酷い(^_^;)谷崎が「は?」って思うのもわかる。
ちょっと小賢しいですよね。今回はなんとか無料で。。。と言うのもモヤっとしますよね。
プロに頼んでおいて無料って・・・
「そんなことだろうと思った 国立がウチに絡むわけないし」
谷崎はは~とため息をつきます。
ポケットマネーでもいいんですよ?と意地悪くいうのもイイですね。ちょっとモヤモヤするからそのくらい言ってやって!って思いましたヨ。
「僕が高いの知っててそれでも何とかしてほしくて頼んだんでしょ?」
「もしかして僕に失敗させてその責任を押しつける気だった?」
それもあるかもわかりませんね・・・宮野さん自身はそんなあくどい感じではないのですが、一種の保身に走った感はありますよね。
館長って怖いらしいですので。
それでも谷崎は「ま、いいですよ」と今回は金銭のやりとりはしないことにします。
「助かるよ いつか必ず別の形でお礼を!必ず!!」
そういって早々に谷崎を帰そうとするのですが、ここは谷崎が一枚上手。
「ちょっと待った」
と壁ドンをします。
「何のリスクも負わずに逃げ切れると思ってる?俺相手に?甘いよ」
そして・・・宮野さんに「ちょっと預かってほしい絵があるんだけど」と言います。
「そう 絵 ここの倉庫は最新鋭だから安心だし そうだな4、5年預かって」と。
何の絵か尋ねる宮野さんに対し、言ってもいいけれど知らない方が心安らかに過ごせるよ?と意味深な言葉。。。
預かって欲しい絵
中居が胡桃の中にやってきました。
「用って何よ」
「オー悪いな これ描いてくれ」
「描くって何を?」
「いや何でもいいから」
真っ白なキャンバスを渡される中居。
「なんで?」と意味がわからない様子の彼に、谷崎は「どうでもいい絵が欲しい」のだと言います。
「しかしこんなのどうすんの?何の役に立つわけ?」
「ちょっとな 人をバカにするのも限度があるってことを思い知らせてやろうと」
そういって描き始めた中居ですが。。できあがったのはなんと!!!ドラえもん!?!?みたいな絵(笑)
絵はヘタでも色のセンスがあるからそれとなくイイ感じに仕上がったみたですよ!?
それを国立美術館に預けに行くと聞いて中居はびっくりするわけですが(^_^;)
「この絵をヤバイ絵だと思って当分眠れぬ夜を過ごせばいい・・・ククク」
わる~い谷崎がでてきちゃってましたね(^_^;)
まぁそのくらいの報復はあってもいいかな。だってタダで自分の責任を回避しながら絵をなんとかしようとした宮下さんが悪いと思うので。
「俺を操ろうなんて百年早いんだよタヌキジジイめ」
ちょっとしたイジワルを仕掛けて今回のエピは終わりです♪
感想まとめ
面白かったです!絵を消していくってのは失敗が許されないでしょうし・・・下から本人が描いた絵が出てきて良かった。
習作に手を加えた絵だったんですね。そういうのもあるんだぁ~とちょっとへぇ~!ってなりました。
あとはちょっとクセのある谷崎と、ピュアで天然な中居のカップルやっぱりいいですね!
もっと読みたいなって思いました。
1冊になるくらい続いて欲しい。コミックスでまとめて読みたいです。
ラブ度は今回もやや低めですが、この二人は安定の二人なので心配は要らなさそう(*^_^*)
ということで。。。今回【胡桃の中】が登場しましたが、気になった人は是非3巻ほど出ているコミックスをチェックしていただければなと思います♪