GUSH11月号に掲載、麻生ミツ晃さんの【世界でいちばん遠い恋】2話のネタバレあり感想になります。雑誌最新話の感想ですのでコミックス派・ネタバレ不要な方はご注意ください。
今回の2話は【世界でいちばん遠い恋】に収録予定です。
なんだか切ない雰囲気が漂ってるこの作品ですが・・・かなり面白いです。今回はそれぞれの年齢・名前がしっかりとわかります。
そして徐々にバイオリニストくんの背景がわかってきます。
世界でいちばん遠い恋2話 GUSH11月号
掲載P数 | 32PP |
満足度 | |
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今号の簡単なあらすじ・ポイント
- 一番遠く正反対なものが似る不思議
- 五十鈴とまた会いたいと思うようになるトウカ。
- わかってきた壬生十嘉のこと
- 五十鈴には誰にも話せない事が話せていると感じたトウカは・・・
【ネタバレ注意】世界でいちばん遠い恋2話 感想
普通に生活していたら交わる事がなかった二人。それがあることをきっかけに出会ってお互いと知るようになって惹かれあって・・・
大好きなパターン(●´∀`●)
ドンピシャかもしれない。あとやはり麻生ミツ晃先生の描く表情が好きです。セリフもですが、モノローグも効果的。先生ってよくストーリーテラーって言われてますが。。。
納得。読めば読みほど引き込まれていきます。世界でいちばん遠い恋、これってどういう意味だろう?と思っているのですが・・・
遠いと思う人たちでもきっと似てるものがあって、不思議と惹かれあったりするのかな?って今の時点ではそんな恋のお話なのかなって読んでいます。
もっともっと深いとは思うので、これからの連載が楽しみ。
五十鈴とトウカって10歳違うのもちょっとびっくりしました。
今回は2話目。1話目の感想を読みたい人はこちらです。
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一番遠く正反対なものが似る不思議
トウカに手を引かれて走っていた五十鈴ですが、トウカの足が気になったのか止めます。(トウカは裸足で走ってました)
怪我した足を吹いて消毒する五十鈴に、靴を気にしてきてくれたのかと言います。【はだしびっくりした】【バイオリンかっこよかった】そう紙に書く五十鈴。
するとトウカは不思議そうに『きこえないのに?』と言います。口の動きで何を話したか大体わかるのですよね!
はっきりと言うトウカに五十鈴は、空気が震えてそれがお腹に響き、肌が撫でられてるようにザワザワして今ドキドキしていると伝えます。
音が空気で伝わってくるような感じでしょうか?
走ったからじゃないの?というトウカにケタケタ笑う五十鈴。そしてさっき逃げたのはどうしてか?と尋ねます。
すると昨日も警察に追いかけられたと。
いつもはカラオケにくけれど、満室で駅前で弾いていたら。。。と話すトウカ。逃げたら追いかけられて、サイフを落としお腹は減るし眠たいし・・・
芝生で寝て起きたら五十鈴の家にいたと言います。
そして朝声かけても気付かなかったのは、集中してきこえないのだと思ったけれど、耳が聞えないからなんだなと話すトウカに。。。気遣ってくれたんだ?ありがとうと手話でお礼を言います。
『?なんで謝んの?』
今のが手話でアリガトウの意味だと教えてもらったトウカは、『ごめんとありがとうなんて正反対の言葉なのにな』と似ているのを不思議がります。
それは五十鈴も思っていたことでしたよね。
ここで連絡先を教え合う二人。(自己紹介も改めて(*^_^*))
ミブトウカと書いているのですが、最初は壬生って漢字で書いてカタカナに変えているのですよね。これは何か意図してそうしたのかしら?
調べられたら自分の事がわかるから?とかかな・・・。それとも単純に十嘉が難しいからかな!?
ここで五十鈴は自分のことは「いすず」と呼んで欲しいと言います。くちの形が好きなのだそう。
連絡先を交換して別れた二人ですが、なんだかトウカはいすずを気に入ったのかな?と思えました。
客観性が圧倒的に足りない
五十鈴もまた、トウカは不思議な子だなと気に入ってる様子。
そして。。。カタカナで書かれた文字だったけれど『十嘉』というアイコン文字で壬生十嘉と調べてみます。
ここで少しトウカのことがわかります。
自己紹介にも書いてあったけれど彼は音大生。
学生達には嫉妬されてるのか、嫌味を言われています。
トウカはクラシック界の中でも異端なのだそう。クラシックの世界は皆幼少期から長時間のレッスンに一流の教師、門下や弟子の文化が存在する世界。
でもトウカは違う。
離島出身で隔離された環境で弾き方は動画、音はCDで独学で学んだという。彼の音楽は気まぐれで荒削り。でも誰にも似てない演奏で今度どのように育つのかと期待されていたようです。
そのトウカですが。。。カラオケボックスでバイオリンを弾きながら過去言われた事を思いだしていました。
恐らく音大生の会話で出てきたオベール先生とのやりとりだと思います。
トウカの演奏にダメだししています。彼に自分の世界にばかり没入する悪い癖があると指摘されたトウカ。
演奏側と観客側、自分のイメージと相手に届いている表現にはギャップがある。本来はそのギャップを埋める客観性が必要のようですが、一人きりで好き放題弾いてきたトウカにはその客観性が圧倒的に足りないと。
もっと伝えること、伝え合うことを深く考えなさいとオベール先生から言われます。
ここを読んで、きっと五十鈴との出会いが彼のこの足りない部分を成長させてくれるのかなと思っています。少し前に五十鈴が空気が震えてお腹に伝わってきて云々話していたので、、、
例え聞えなくても伝えたいと思う音楽がいつか五十鈴に届くようなそんな演奏ができるのかな?と感じました(*^_^*)
トウカとバイオリンと東京
バイトを終えたトウカは、ピザを持って五十鈴の家へやって来ました。
ピザを食べながらまた色々と話す二人。
バイオリンの勉強のために東京へ来たのかという五十鈴の質問に、最初は就職しようと思っていたとトウカは言います。
でも親が音大の特待生制度があると言って、それにはコンクールの入賞成績が必要だったと。それは親が勝手に応募したようなのですが、成績は優勝とかそういったものではなかったみたいですね。
でもその時に今の音大の教授であるオベールさんが引っ張ってくれたらしいです。
話ながらトウカは不思議な感覚になっていきます。
二人でいるのに自分の声しかしない。トウカの話した言葉は五十鈴がスマホで拾って文字変換するのですが、それが変な重さで自分に還ってくるような感覚になります。
そんなトウカですが、自分のことを話し始めます。
バイオリンに接したのは小1もしくは小2の頃。特別授業で聞いたようです。それから没頭していったのかな!?
東京へ出てきてからは色々と行ったり見たり遊んだりしたという。他に見つからないかと思ってと話すトウカに五十鈴が【バイオリン以外?】と尋ねます。
東京へ出て、自分のように何も考えずにただ弾いている学生は一人もいないと話し、聞えない五十鈴に誰にもしない話をしていると感じています。
五十鈴は色々とネットで書かれていたトウカの事を思いだしながら・・・
君はきっと耳が良いんだな 聞えすぎるのも大変だと寄り添って・・・。
感想・まとめ
今回いろいろとトウカの事がわかってきましたね!最初はちょっと嫌な子かな!?なんて思っていましたが・・・この2話でガラリと印象が変わりました。
恐らく自分の事を伝えるのが苦手な子なのかも・・・。
伝えたい!という気持ちがなんとなく欠落してるような気はします。だからそれが音楽にも現れているし、自分の世界に入り込んでしまう要因なのかも。
これが五十鈴と出会ってこうやって丁寧に理解しよう、伝えようとしていくことでトウカにも変化がでてくるのかなと思っています。
五十鈴は1話を読んでみると、彼もまたなんなくこなしてるように見えるけれど、かなりの努力家。でも周りからの声はあまり聞かない印象がありました。そして音楽が憧れで、すごく楽しそうに聞いてましたよね。
トウカは【元天才】と嫌味言われていたけれど、彼は今でもずっとカラオケで弾いたりしていてかなり努力していると思います。努力というより・・・バイオリンを弾くのがただただ好きであまりそれ以上は考えていない感じ?
似てないようでこの二人も似てるところがあるのかなって思いました。
「ありがとう」と「ごめんなさい」が正反対な言葉なのに似ているという不思議と・・・きっとこの二人の関係もそうなのかな~と。
【世界でいちばん遠い恋】というタイトルはそういうところから付けられたものかもしれませんね!
演奏家のトウカと重度難聴の五十鈴。彼らは背中合わせのように違う方向を向いているように見えるけれど、こうやって出会って理解しあって・・・きっと大恋愛するのかなと想像するだけでワクワクがとまらないです(●´∀`●)
最後のやりとりはかなり胸キュンでした。
これは。。トウカ➨五十鈴になること間違いなし・・・かも!?!?そういえば麻生さんの作品は一途攻率がかなり多いので・・・
必死に頑張るトウカとか是非読みたい。
ワンコ攻になるのかな!?って想像しているけれど、五十鈴は色々と考えて身をひいたりちょっと切ない展開もあったりする!?!?
先を考えるだけで楽しいです。こういう先を想像したくなるお話・・・すごく大好き。
次話も楽しみです!
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