Canna vol.66掲載、文乃ゆきさんの【ひだまりが聴こえる-リミット-】第12話のネタバレあり感想になります。雑誌最新話の感想ですのでコミックス派・ネタバレ不要な方はご注意ください。
今回の12話は【ひだまりが聴こえる-リミット-3巻】に収録予定です。
今回はリュウくんのお話が主でした。個人的にリュウくんの思ってることだったり背景が読みたかったのですごく嬉しいエピでした。
千葉さんの事大好きなのが伝わってきて切なかったです。好きだからこそ離れるという選択をしたリュウくんですが、千葉さんはリュウくんの事を負担だなんて思ってもいないと思うのでもう少しこの兄弟も話し合うことが必要なのかなと思ったりしました。
航平と太一に関しては、ちょっと小休憩といったところでしょうか。
ひだまりが聴こえる-リミット-12話 Canna vol.66
掲載P数 | 40P |
満足度 | ★★★★★ |
この雑誌をよむ | ※6/30に電子配信開始されています。 |
ひだまりが聴こえる-リミット-12話 簡単な内容・感想
- 航平ママの「主役はあんたなのよ」がとてもいいなと思った。
- 千葉さんの事が大好きなリュウくんにぎゅっとなった。
- 太一のような人もいるのだとリュウくんにはやく気づいて欲しい。
- 千葉さんがいいお兄ちゃんすぎてうるっとしてしまった。(千葉さんもリュウくんを大事にしている)
- もっと二人のエピが読みたいと思った。(できれば現在で)
【ネタバレ注意】ひだまりが聴こえる-リミット-3巻12話 感想
今回もすっごく面白かったです。そして色々と考えさせられました。
リュウくんの思いというか、気持ちもすごく理解できる。
今の彼の環境は、自分を守るためでもあり千葉さんを守るためでもあったのかな?と思いました。この兄弟はとっても愛情深くてお互いが大好きなのだと思います。
だからこそ、やはり蟠りがなくなっていい関係に戻って欲しいですね(*^_^*)
千葉さんもリュウくんも・・・太一と航平同様に気持ちを伝え合っていないとのかなと。
黙って離れるくらいならお互い思っていることをぶつけ合って、とことんやりあってから離れるなら離れた方がいいですよね。
思っていることを言い合ったら離れるとかはないと思いますが・・・基本的に自己完結しているから関係が進展しないのですよね。。。
お兄ちゃん大好きなリュウ君・・・今回のエピソードはギュギュっと切なくなりました。
ここから下は雑誌の流れにそったネタバレ盛大な感想です。これ以上不要という人はここでSTOPしてくださいね!
自分の人生なんだから
航平と航平ママの会話から。
取材が無くなったことを自分のせいだと思ってしまう航平に、ママが「ごめんね航平・・・こんな母親で・・・」と謝ります。
え????とここを読んだ時に思ったのですがちゃんと続きがありました(≧∇≦*)
母さんは何も悪くないと必死にママを慰めようとする航平に・・・ママは「やっぱり私のせいよ」と言うの。
「私がもっと・・・あんたのことぶちゃいくに産んであげられてたら・・・」って。
このあたりはママらしく、ちょこっとジョークを交えながらすごくいいことを言ってるの。
航平は美形だから外見だけをみて寄ってくる人が多いけれど、本当は中身の方がイケメンなのよって。
それを分かってくれる人がなかなかいなくて悔しいわと(*^_^*)
「・・・何言ってんの気色悪いな」
航平は急にママがそういう事を言い出すから何か頼みごとでもあるのではないかと勘ぐるけれど、ママなりに伝えたい事があるのだと思いました。
航平は病院に行くと言ってその場を離れようとするのですが、ママは「ちょっと待って」と引き留めます。
「あんたは遠慮ばっかしてちゃダメよ!」
「あんたの人生なんだから 主役はあんたなのよ」
誰にも譲ってなんかあげないの!とすごく真剣な顔をして伝えるママが個人的にはすごく好き。
相手の事を考えるのはとても大事なこと。だけれど、それと遠慮は違いますよね。
いつかこの言葉が航平を後押ししてくれたらいいなと思いました。
リュウくんと千葉さんの過去
リュウくんは航平に言われた事を思い出していました。
これはCanna vol.62での会話ですね。2巻に収録されています。
その後のやりとりが描かれていました。
今回は「だから千葉さんもろとも遠ざけたの?』という部分が描かれてましたが、重要なのはその前の航平のセリフだと思うのですよね。
『聴こえない事より大事な人を傷つける事の方がずっと嫌だ』~『ちゃんと自分の人生を生きてほしくて』というところ。
ここは10話の部分なので読める人はコミックスで確認してみてくださいね(*^_^*)
あの時は手しか描かれていなかったのすが、あの時リュウくんは航平にきちんと気持ちぶつけています。
『だったら何? それの何が悪い?』って航平に言っているの。
その場面を思い出し、千葉さんの事を考えます。
子供の頃にはわからなかったことが成長していくに従って色々な事に気づいていく。
でも、耳が聞こえないという状況をリュウくんは不幸だなんて思っていなかったの。むしろ幸せだった。
それはやりたいことをやっていたし、友達もたくさんいて何より近くにお兄ちゃんがいたから。
千葉さんは知りたいと言えば教えてくれたし行きたいというところにも連れていってくれた。
家の中ではお父さんもお母さんも手話は使わないので話すのは千葉さんとだけだったようです。
お父さんは「あんまり祐一くんに迷惑かけるんじゃないぞ」と言うけれど、千葉さん自身は「大丈夫だよ迷惑なんかじゃないから」と。
(お兄ちゃんはいつも俺の味方だった いつだって俺のー)
そう思っていたところで(ここではうたた寝して夢でも見てた感じでしょうか)、リュウ君は呼ばれて目が覚めます。
『ミカは?』(三上という人のこと)
彼は例の太一を笑いものにしたのでリュウくんが怒って殴った人のところに誤りに行っているようです。
「まぁ正直 お前がムカついた理由もわかるけどね あんな風にバカにするなんてないよね」
「佐川くんいい人だしさ」
リュウくんはそれを聞いて、絵を褒められたから?と手話で話すと、彼はあんな風に褒められたのは久々だったから嬉しかったのもあると言います。
でもそれだけではなくて、同じ目線でやりとりできる相手だったからと。
それを聞いてリュウくんは航平の言っていたことを思い出します。
『目の前にいる人がどんな人でも同じ目線で見てくれる ただ一人の人として』
~リュウくんの回想~
『えーこれリュウくんが作ったゲーム?すごーい ハンデがあってもこういう才能があるならね~将来困らないわね』
『よかったわね~』
そういう人も居る中で・・・千葉さんは、太一とやっぱり似ているのかな(*^_^*)
リュウくんの作ったゲームに夢中。
「くっそ中坊ゲームなんてなぁぜってー攻略してやるぞ」
それを聞いてはにかみながら笑うリュウくんのかわいいこと!!!すごく嬉しそう。
(俺はずっと幸せだった)
(俺だけは-)
ここで千葉さんのカノジョが登場します。
カノジョは高校の時に手話部で少し手話ができる人だったようです。
千葉さんはカノジョと結婚とかも考えていたのかな・・・と思う場面が出てきます。リュウくんも千葉さんのカノジョとは仲良くできるかな・・・と仲良くしたいなと思っていたみたい。
いつも3人で会って、会話は手話。
でも・・・少しずつ彼女と二人の間に溝みたいなのが出来てきます。
そして彼女はリュウくんに筆談用のボードを渡してきます。
「リュウくんこれあげるよ」
「筆談用のボード これ使えばどこでも筆談できるでしょ」
リュウくんはスマホで充分だし筆談なんかしないからいらないと言うと、彼女はこれからはしていかないとと。
『なんで?』
「だって社会にでたら皆が手話できる人じゃないでしょ そういう人達とも一緒に生活していかなきゃいけないんだからー」
リュウくんはそれだったら向こうが手話を覚えればいいと。
手話が一番自分の気持ち伝えられるからそれをやめろというのは酷い、どうして俺らばかりが我慢しなければいけないのか?と彼女に問いかけます。
その後、千葉さんと彼女が二人で居るところを見かけるリュウくん。
後ろから近づいて驚かそうとするのですが・・・
彼女の口の動きで何を話しているのかがわかってしまいます。
彼女は千葉さんに筆談用のボードの件を話していたようです。
リュウくんのためを思ってしたことなのに私の方が間違ってるみたいに言われた、あのここのままじゃ社会に適応できないよ?と・・・
彼女は千葉さんも責めます。
千葉さんが甘やかしていると。
「私もうあの子とうまくやるの無理かも」
「・・・ごめんね でもお父さんにも言われたの 障碍者の身内がいる男なんてやめとけってー」
千葉さんがどのように話しているのかはここでは描かれていません。彼女のセリフの描かれています。
彼女の言ってることもわからないではないけれど、なんだかな~とモヤモヤしてしまいますね・・・。
リュウくんは自分のせいでと落ち込みながらトボトボと歩いています。
(・・・兄ちゃんなんて言ってたんだろ どんな顔してたの・・・)
リュウくんに対してムカついているのではないか、もう顔も見たくはないのではないかと恐る恐る玄関のドアをあけると・・・
そこには帰りが遅いリュウくんを心配して怒っている千葉さんの姿が。
いつもの千葉さんなんですよね・・・彼女から別れ話をされてたのに(T^T)
そんな千葉さんの後ろ姿を見てリュウくんは・・・
(兄ちゃんーもしかしてずっとそうだったの?)とあることが頭をよぎります。
リュウくんの知らない所で、リュウくんが幸せでいるためにずっと千葉さんは周りの人からの雑音を聞かされていたのか?と・・・
(兄ちゃんはずっと犠牲になってたの?)
この場面は雑誌の方で細かくまわりのセリフだったり状況だったりが描かれているので読んでみてください(*^_^*)
(かわいそうなのは兄ちゃんだったの?)
そして千葉さんが就職を考える時期になります。
京都の建設関係で声をかけてもらってたようなのですが・・・千葉さんが選んだのは今の会社。
それを聞いてリュウくんは自分さえいなければ、自分が弟でさえいなければと・・・そうだったら千葉さんはどれだけ幸せだったんだと感じてしまうの(T^T)
『なんでそんな会社いくの 自分のやりたい仕事やれよ』
『あんたの人生だろーが 俺のために無駄遣いしてんじゃねーよ!!!』
~回想終り~
千葉さんを避けている理由は一番は今回の部分なのだろうなと思います。
自分のためというよりは、千葉さんの幸せを願っての自分なりの生き方なのかなと。兄弟想いなのですよ二人とも・・・。
リュウくんの想いがなんだかぎゅっときてしまいました。千葉さんのブラコン具合にも★
俺は俺だから
ラストはあの嫌な男が登場・・・
ミカさんが謝りに行っているのですが、リュウくんに直接謝らせろとほんとムカツク男ですヨ💢
はっきり言って脅してる風にも取れますし。
自分が犯罪者の作ったゲームですって言えばお前らの会社はすぐに潰れるとかなんとか!!!
するとそこにリュウくんがやってきます。
いないところでは悪態ついてたけど、実際リュウくん見たらびびってて。。。このチキンめ!って思ってしまいましたわ。
でもリュウくんはどんな思いでこの場所にきたのかな。
リュウくんは自分で水を頭からかぶり、あの男に頭を下げるの。会社を守るために。
自分のゲームを千葉さんがムキになってやってるのを見るのが好きだったから、リュウくん自身もこの会社が自分のせいでなくなるのは嫌なのですよね。
だから下げたくもない頭を下げて・・・。今までの彼だったらこんな事はしないだろうなと感じたのでリュウくんにも変化が出てきているのでは?と思いました。
(聴こえたらよかったなんて思ったことはない)
(だって俺は俺だから 聴こえないことも含めて俺だから)
(だけど変わることなんてできない)
ここでまた千葉さんとのやりとりを思い出すリュウくん。
手話を教えてもらった時の場面ですね!
こんにちは、はじめまして、ありがとう・・・・
いつか千葉さんに教えてもらったこの言葉を使えるだろうか?とリュウくんが思っているところで次号です。
いつか「ありがとう」って千葉さんに伝えられたらいいですね。
ラストは幼いリュウくんにまたもギュっとなりました。
感想まとめ
はぁぁぁぁ夜に読んだのでもうギュギュっと感が半端なかったです。
リュウくんカワイイ(T^T)そしてお兄ちゃん大好きなのがすごく伝わってきて泣ける。
私はリュウくんの『俺は俺だから』のモノローグすごく好きです。
(聴こえたらよかったなんて思ったことはない)
(だって俺は俺だから 聴こえないことも含めて俺だから)
千葉さんの事を考える時も自分さえいなかったら、自分が弟でさえなかったらっていう感じでしたもんね。
もし俺が聞こえてたらではなくて。
それは幸せを感じてたからこその感情だと思うのですよね。
リュウくんは自分でも感じていたけどずっと幸せだった、って。やりたいことをやって友達も居てそして大好きなお兄ちゃんもいて・・・。
千葉さんだってリュウくんが聴こえていようがいまいが、かわいい弟に変わりないと思いますけどね(T^T)
千葉さんの幸せってなんだろう!?って読んでてふと思ったのですが・・・それを語り合える時が来たらいいのに。
でも今回彼女との会話が描かれてなかったってことは・・・千葉さんの元カノが登場してくるのかなと思ったりも。
航平太一も気になるけど。。。今回読んだら先に千葉さん・リュウくん兄弟をラブラブにして下さい先生~ってなりました。
二人とも好きすぎて拗れてるんですね、きっと。
航平・太一に関しては・・・航平がもっと前向きにならないと・・・(T^T)
主役は自分!って思えるようになって欲しいです。
最近のエピを読んでいると・・・聞こえるとか聞こえないとかそういうの関係なくて、思っていることを伝えあったりするのが大切なんだと感じずにはいられません。
太一と千葉さんも似てるから、肝心なところ伝えられていないのだろうなぁと( 。-_-。)
千葉さんが今の会社に入ったのも彼女の事があったからだと思います。「障碍者」としか見ていなくて、手話だけでは社会に適応できないと言われた事・・・
まだまだ周りからは「障碍者」というだけで壁があるわけです。
だからこそ彼らが社会にきちんとなじめるように、入っていけるようにと感じたのかも。
太一の気持ちを聞いて千葉さんも当初はそう思ってた的なところがありましたし。
研修の時に「通訳はつけない」「自分達の力で乗り切れ」と厳しく言ってたのにも理由はありましたよね。会社に入ってから千葉さんも自分のリュウくんへの関わり方も色々と考えさせられたと思います。
良かった面もあれば、もう少しこうしてた方が良かったとか・・・。そういうことが仕事にも生かされているのかなと。
リュウくんのように頑なに手話だけで話せばいい、同じような人が集まる世界でいいと思うのもその人の自由ではあるけれどお互いに歩み寄る事も大事だと思うし・・・
どちらの意見も尊重しながら時にはどちらも合わせたりしてより生活しやすくなるといいですよね。
千葉さんも言ってたけど考えて工夫して、それでも出来ないところが「障碍」になると。そういうのを最小限にしていくために千葉さんや太一の仕事があるのかなと思います。
リュウくんの事があって今の仕事を選んだのかもしれないけれど、きちんと千葉さん自身がリュウくんの為ではなく自分自身で選んだ事なのだというのを伝えてあげなければいけないのかなとも思います。
んんん????どこかのカップルと似てる気が。。。
自分が足を引っ張ってると思っているかもしれないけれど、相手にとってはいなくてはならない存在かもしれなくて。
太一は航平が障碍を持ってるとか持ってないとかそういうのじゃなくて「航平」だから好きになったのだと思うし、千葉さんも「障碍のある弟」だからそいうのではなくて「リュウくん」がカワイイだけだと。
人生の邪魔になっている、なってしまうと感じてしまいがちですが、一緒にいるからこそ太一や千葉さんの生活がマイナスではなくプラスになるといつか感じて欲しいです。
やっぱりお互い言葉足らずなのかしらね。
相手を想っているからこそですけど、自分で思い込んで離れてしまうのは切ない。
相手のために、ではなくて自分がその仕事をしたくて選んだと伝えてあげて欲しいです。
イイ方向に進んで行きますように。
次もお名前があったので楽しみです。はやく読みたいです。
リュウくん太一の絡みもあったら嬉しい。この二人もきっと仲良くなれると思うのですよね。
なんとなく、どの組み合わせも底までいったかな?という印象なのでこれからは上にあがって行くのみ。
どんな事がきかっけで、どんな風に関係を修復して発展させていくのか楽しみです。
今回はすごく長くなりましたが、ひだまりが聴こえる-リミット-12話のネタバレ感想でした。ここまで読んで下さった方ありがとうございます(*^_^*)
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