Canna vol.68掲載、文乃ゆきさんの【ひだまりが聴こえる-リミット】14話のネタバレあり感想になります。雑誌最新話の感想ですのでコミックス派・ネタバレ不要な方はご注意ください。
今回の14話は【ひだまりが聴こえる-リミット-3巻】に収録予定です。
こんばんは。Cannaなのですが、公式サイトでは28日発売になっていてその他通販は30日発売なのですよね・・・このタイムラグなんなのでしょうか。
書店さんには28日においてあったのかしら?行ってみれば良かったです。
雑誌は楽天ブックスを最近利用しているのですが、そこでも30日発売となっていて、その日が発売日だと勘違いしてました。
ということで!届いたのは本日なのですが、既に2日前に発売されてたようです。感想遅くなってすみません(^_^;)Cannaは最寄り書店で購入する方が早く読めそう。
ひだまりが聴こえる-リミット-14話 Canna vol.68
掲載P数 | 51P |
満足度 | ★★★★★ |
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簡単なあらすじ・ポイント
- おじいちゃんと航平がほぼメイン
- おじいちゃんの話に泣けた
- 次話はやっと再会して話が動く
【ネタバレ注意】ひだまりが聴こえる-リミット-3巻7話 感想
次話で最終話ですって・・・。リミットが最終話でその後も続くとは思いますが、何とか航平・太一の蟠りも少しなくなりそう!?
次話は太一の気持ちがまっすぐ航平に伝わればいいなって思います。
何歩先も色々考えて悩んでる航平と・・・目の前のものに一生懸命な太一。この辺りですれ違ったのだろうなぁと。
いちばん大事なのはどんな時でも側にいてくれる人という事に航平もちょっと気づけたかな!?と思いました。
耳が聞こえるから、聞こえないからではなくて「支える」ってどんな事なのかな!?と考えた時にやっぱりおじいちゃんの話はぐっと心に入って来ました。
おじいちゃん何か病気かなと思ってたのですが、元気そうで良かったです★
太一とおじいちゃんに囲まれたら・・・航平も不安ふっとぶのではないかなと思ったりも。
もはや・・・おじいちゃん公認か!?と思ってしまいました(●´∀`●)おじいちゃんなら・・・航平と太一が恋人同士とわかっても応援してくれそう。
しかし、まさかここにきておじいちゃんが大活躍するとは思ってなかったので、先生の見せ方はほんとスゴイなって思いました。
太一の言葉ではきっと反発するだけで航平の気持ちって変わらなかったかもしれない。
太一の事をよく知るおじいちゃんで、しかも太一に負けず劣らずまっすぐではっきりものを言うおじいちゃんだからこそ・・・航平の心の中にまっすぐ入っていったのではないかなと思います。
いやぁ・・今回もほんと面白かった。読みながら涙が出てきてしまって。
14話では太一と航平は直接会うことはなかったのですが、次話は【太一の声は届く】っていうのが表現されるのかも!?楽しみです。
太一そっくりなおじいちゃん
航平はおじいちゃんに連れられ、家までやってきました。
太一に会う前に帰らなきゃと気が引けるものの・・・おじいちゃんの勢いには勝てませんよね(笑)
航平はおじいちゃんがあまりに早口でよく聞き取れなかったようですが・・・そのままついて来たようです。
「おーい杉原さんだったかい? おーい」
呼んでも反応がないのでおじいちゃんは気付いたのか「つーかあんた耳悪いのかい?」と航平に尋ねます。
「あ・・す、すみません」
「いやあやまる必要ねーやな」
ここでおじいちゃんのお腹が大暴走。
ごぎゅるるるる ぐ~ ぎゅ~ 太一以上にお腹を鳴らします( ̄∇ ̄)
(太一より音大きい・・・)(^_^;)
航平はそんなおじいちゃんに自分が持ってたお弁当を渡すことに。
「もし よかったら・・・」
「いいのかいもらっちまって これお前さんの昼飯じゃねぇのかい?」
「あ・・いえ 俺は腹減ってないんで」
美味しそうにお弁当を食べるおじいちゃん。
それを航平が作ったと知り驚きます。
「うちは男二人ろくに料理なんかしねぇからよ」と、大したもんだと航平を褒めます。
「そのくせ太一は大飯食らいだし・・・まーでもさすがのあいつも夏ばてかね」
しばらく食欲がないと言っていると話します。
「え・・・」
そんなに心配することでもないと話し、おじいちゃんはお弁当を美味しいとたくさん頬張ります。
「太一の奴 こんなうめぇもん毎日食わしてもらってたとはな」
「あいつぁ 大した幸せもんだぜホント」
おじいちゃんのこのセリフに・・・自然と航平の目から涙が溢れます。
「おい どうしたよ急に」
「・・・っ すみませ・・・っ」
航平の気持ち
航平は・・・涙を流しながらおじいちゃんに話します。
太一は自分の進路を変えてまで助けようとしてくれてるのに、太一に何もしてあげられないと。
「いざって時に・・守ることも出来なくて・・・」
やっぱり航平の中ではあの火傷のシーンがすごく心に残ってしまっているのですね(T^T)(※ひだまりが聴こえる-幸福論-描き下ろしの「その予感」参照)
太一を助けたかったと思うあまりに。。。千葉さんにも嫉妬し、耳が聴こえないせいだと責め・・・航平の中でもいっぱいっぱいになってしまったのでしょうね。
(自分の不甲斐なさを 聴こえないせいだと言い訳して どの面下げて願うんだ)
(太一のそばにいたいなんて 離れたくないなんて)
顔を覆いさらに泣き出す航平。
自分といても太一は幸せじゃないのだと言います。
するとおじいちゃんは・・・
「杉原さんよう あんたの耳が悪ぃからあいつがあんたと一緒にいると思うのかい?」
あんなかわいいバカはいねぇや
航平に、随分太一を見くびってるなと話すおじいちゃん。
「あいつはな あんたが思ってるよりずーーーーーーっと・・・」
んんん????いいこと言うのかな!?と思ってたら・・・おじいちゃんらしい言葉が★
「バカなんだよ」
笑。でも、これがまた深いんです。
昔から後先考えない、失敗しても学習しない。。。口より手が先に出るし、壁があれば避ける前に突っ込む・・・これが太一だと。
そして航平には「あんたはよ きっと頭がいいんだろうよ」って言うの。
将棋の棋士のように何手も先の未来を想像してしまうのだろうと。
リスクを減らして要領よく生きていくのは立派な処世術で悪いことではない。でも、ありもしない未来まで想像して前に進めなくなってしまったらいけないとおじいちゃんは航平に伝えます。
「太一のバカはその点シンプルでよ」
計算ができない分、裏表もなく前だけ向いて行きたい方向へ突き進むのだと言います。
「あいつがお前さんといるのは ただそうしたいと思ってるから それだけだ」
(T^T)おじいちゃん・・・太一の事をほんと理解してる。
この場面はすっごく重要だと思うの。
今の航平は、太一が何を話してもきっとそれも太一の優しさでそういう風に自分が言わせてると思いかねない。
第三者がこうやって太一を語ることによって、航平の中のガッチガチにかたまってしまってる気持ちに変化をもたらすのではないかなと。
それにね、おじいちゃんは自分の事も交えながら太一を語り始めます。
おばあさんが亡くなった時、現実味がなくて涙も出ず・・・お葬式でもお坊さんの頭を眺めながら自分も一緒に成仏できないかなと思っていたと。
実際心はもう半分死んでいたかもしれないと振り返っています。
だから、きっとあのままだったらすぐお祖母さんの後を追っていただろうと。
でもおじいちゃんに変化が生まれます。
それは太一によってのものでした。
出棺の時、大泣きする太一。子供だから素直に感情表しますしね・・・太一の泣き方は読んでてもぐっとくるものがありました。
それに釣られておじいちゃんも徐々に抑え込んでいた感情が出てきます。
肩をふるわせ泣き始めました。
もう涙も出し切ったと思う所まで泣いたようです。そしたらお腹が鳴って、生きているんだと実感したのだと言います。
「俺ぁよ あの時あいつに命を救われたのさ」
太一はおじいちゃんが同情して引き取ったと思ってそうだけれどそうじゃない、恩返しみたいなものなのだと。。。
おじいちゃんいとっては生きる糧でもあるのですね!太一は。
「・・・あんなかわいいバカはいねぇや」
このことは太一には内緒にしていて欲しいと伝えるおじいちゃん。ここでもうるってきてしまいました。。。
そして…航平にお願いがあるのだと言います。
守るってのはどういう意味だい?
おじいちゃんは、自分がいなくなった時に太一のそばに居てやってほしいと航平に言います。
「・・え そっそれって・・・!」
慌てる航平ですが、おじいちゃんは特に病気とかそういうのではないようですホッ★
でも、いつ何があるかわからないと航平に言います。
自分の人生はそう悪くないものだから悔いはない、あるとすれば太一を両親から引き離した事だと。
「あん時ぁそれがいちばんあいつのためだと思ったがよ」
自分がいなくなった後どうなるのかと考えてしまうのだと言います。
太一はさみしがりだから、誰かそばにいないと・・・それが航平のように太一のことを想ってくれる人ならありがたいと思っていると。
だから航平に頼んだのですね(*^_^*)
航平は・・・自分が側にいても何もできないし役不足だと言いますが、おじいさんは「守るってなぁどういう意味だい?」と問いかけます。
これは航平が太一のことを守れないと言った事に対してです。
「身体張って盾になろうってかい?」
人というのは辛い時に支えが欲しくなるもの、、、。たとえそばに居なくても同じ気持ちでいてくれる 顔を思い出せる、自分を信じてくれてる・・・そういう奴がいるだけで救われる事があるのだとおじいちゃん。
「なぁあんた 一人じゃねぇって思える事は守られてることにならねぇか」
そういう意味ではとっくに航平は太一を守っているのでは?と・・・
その言葉を聞き、また涙が溢れる航平・・・。
太一の気持ち
場面は変わり、太一たちの研修について。
冒頭も実は研修の場面が描かれていて、太一が自分の気持ちを話そうとするところで終わっています。
その続きが中盤で描かれているという感じです。
中盤ではもう研修は終わっていて、回想という形で太一が何て言ったのかがわかるようになっています。
冒頭では、疑似体験をしてどう感じたのかを話す場面がありました。
そこで今回の研修は意味なかったと言う子がいるの。その子の考えは、まさにリュウくんの考えにそっくりで。
もともと健常者の生活にあわせてこの世界が作られているのだから、障碍者にとって不便なのは当たり前。だったらいっそ、特例子会社みたいに障碍者のための環境を増やし、その中で障碍者同士がサポートしあえばいいと。
ここで犀さんが太一はどう思う?と尋ねてきました。
太一が冒頭で言おうとした事は・・・・
「・・俺は あの世界が・・・怖かったです」と。(疑似体験した事)
心細くて不安で仕方なかった。でもそれは見えないとか聞こえないからではなく置き去りにされたような気がしたから。
そういう気持ちは少し理解できると言います。(自分の幼少期のこと、おじいさんが倒れた時のことを思い出しています)
自分の時はそばに居てくれる人がいて、自分の事を見てくれてるのがわかってすごく安心したと。。。(航平を思い出しています)
「この世界が俺らのために作られてんなら 俺らが変われば世界も変わるってことだろ」
「だったら一緒にいるのが特別で難しいことになんてしたくない」
「あいつを1ミリも不安にさせたくない」
このとき・・・太一って知らず知らずに航平に向けて話してるのかな・・・なんて思ってしまいました。
皆の前で「あいつ」って・・・明らかに今回の太一のセリフは航平に向けてだろうなぁって。
「俺は 俺にとっての当たり前が あいつにとってもそうであってほしい 俺はそういう世界にしたい」
自分の居場所も、誰といたいかも・・・ハンデがあるとかないとかで決めて欲しくない。自分の生きたいように生きて欲しい・・・そのために今俺はここにいるのだと話します。
このとき千葉さんも・・・リュウくんの事を思い出してるの。
『あんたの人生だろーが』と言われた時の事ですね。太一の言葉であの時のリュウ君の気持ちがわかったのか・・もしくは自分がこの道を選んだ理由を太一に重ね合わせたのか。。。
兄弟なんだから
太一のセリフは恐らく・・・千葉さんの回想なのですよね。(違ってたらスミマセン)
天童さんと千葉さんの場面。
「前に佐川は俺に似てるって言ってただろ」
千葉さんは、俺からしたらあいつはリュウに似ているのだと言います。
「あーいう真っ直ぐな所」
すると・・・天童さんは「じゃぁ間違ってないじゃない」と。
「あ?」
「リュウくんに似てるって事は千葉くんに似てるって事でしょ」
「だって君たち兄弟なんだから」
この場面がすごく好きで。。。天童さんいいこと言うなぁって思ってしまいました。
ハンデがあるとかないとか、そういうことじゃないですよね・・・千葉さんがリュウくんを可愛がるのだってそう。
兄弟なんですから。
リュウくんが負担になりたくないのは大好きな兄弟だからですし、千葉さん・リュウくんはどんな状況になっても「兄弟」で繋がってる。
ただ、お互いまっすぐ過ぎて交われなかっただけなのかもしれませんね(*^_^*)
リュウくんと千葉さんにも何か変化があればいいなって読みながら思いました。
すれ違い!?
太一の場面。
早く帰らせてもらえたようで・・・太一はその足で航平の家へ向かったようです。
ですが・・誰もいなかったみたい(^_^;)
太一はスマホ壊れてしまったのでデータが消え、連絡するにもできなかったらしく・・・ただ後から「マヤに聞けばよかったじゃん」と気付いて発狂してて笑いました。
太一のこういうところ好きです。
「たーいまぁ!」
帰宅したらしたで。。。おじいちゃんからさっきまで航平がいた事を知らされますしね(笑)
「航平来てた!? なんで!?」
「いや病院で偶然会ってよ 弁当ご馳走になったぜ」
「はぁ!?」
航平が帰る時の場面がちょこっと描かれていたのですが・・・おじいちゃんに必死で「長生きしてください!お願いします・・・!」って頭さげてる場面にぎゅ~ってなりました。
これって太一の事を思ってなのですよね(T^T)
おじいちゃんも「長生きしてくれって頭下げられたのなんて初めてだぜ」とカッカッカと笑ってました。
そして、さっき出ていったばかりだから追いかければ間に合うんじゃないか?と。
「お前 良い友達もったなぁ 大事にしろよ」
太一は必死で航平を追います。
(航平 航平)
「くっそ・・・どっち行った!?」
上から見ればわかるかもしれないと歩道橋へ。
そこから航平が歩いているのが見えました。
「航平・・・!」
彼を呼ぶ声は届くのか・・・というところで次話へ。
次話が最終話だそうです。
感想まとめ
いやぁ深かった。。。すごくぎゅっときた14話でした。
ちなみに、次回がリミット最終話かぁ。。。どういう感じで終わるのか全然想像つかないです。
リミットは終わるにしても、『ひだまりが聴こえる』シリーズは続くのでは!?と思っていて。いや、続いて欲しい。
リュウくんと千葉さんの事ももっともっと知りたいし、マヤちゃん・安くんのことも。BLじゃない!と言われたらそれまでだけど、脇キャラも魅力的なんだから仕方ない(●´∀`●)
犀さんと元カノさんもいつか会って欲しいし・・・まだまだ読みたいのでぜひ続編を(終わってないのに続編希望(^_^;))
太一の気持ちがまっすぐ航平に伝わればいいですね。
でも・・・振り返ってみるとこういうまっすぐな太一だからこそ、航平にはキラキラして見えるんだろうなぁって。
どちらかというと航平って人に対して不信感を持ってたりしるし壁もあったりしてましたよね。
航平の性格からして・・・例えば耳が聴こえる聴こえないを除外したとしても太一には惹かれたような気がします。聴覚障がいがなければ出会ってたかと言われたらそれはわかりませんが。
いやぁあの太一をここまでホレさせる航平はもっともっと自分の魅力に気付くべきだし、自信持っていいと思うのですが。
航平に出会ってなかったら、太一・・・・いつ恋するのかな!?って真剣に考えてしまいました。
役不足なんてとんでもない!
今の太一を動かしているのは航平そのものなんだから。航平が自信を持てるようになるといいな・・・
リミットの最終話はきっと希望ある終わりになるとは思いますが、航平が自分からしっかり選ぶような展開になって欲しいです。
14話・・・面白かった。おじいちゃんはやっぱり太一のおじいちゃんだなぁ~って。
Canna作品は単話も配信しているので、コミックス化まで待てない!という人はぜひ。
今回はむちゃくちゃ推し回です。(航平・太一の絡みはないです)。なんていうか・・・すごく心に響いた回でした。
最終話がほんと楽しみ。
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