Canna vol.60掲載、文乃ゆきさんの『ひだまりが聴こえるーリミットー』第9話のネタバレ感想になります。雑誌最新話の感想ですのでコミックス派・ネタバレ不要な方はご注意ください。
今回の9話は『ひだまりが聴こえるーリミットー2巻』に収録予定です。
今回の扉絵が普段とちょっと違う感じに見えました。これはもしかしたらカラー絵????って思ったりも。
さて・・・今回の9話は・・・9話も切なかった。
ちょっとお互いの間に壁が出来てしまったのかな?と思ってしまいました。航平は、迷惑をかけたくないと思うからこそなんですけど・・・・
もっともっとお互い話さないとなぁって思います。
あと、そうですね・・・聴覚障がい者の人の中でも相手をバカにしたりする人いるでしょうし、そういうのも描かれていてやっぱり先生の作品はリアルさがあるなって思ってしまいました。
航平が今回すっごく怒りをあらわにしてて・・・その時の顔がすごく迫力があってびっくりしてしまいました。
でもねぇ・・・航平の気持ちもわかるけどどうしちゃったの(・_・、)ってここ数話思ってしまいます。
Canna vol.60の紹介&ひだまりが聴こえるーリミット-9話
掲載P数 | 34P |
満足度 | ★★★★☆ |
ひとこと | ツライ展開だった |
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8の簡単なおさらい
リュウくんと打ち解けていく航平。それと同時に太一との間にはどこか壁があるような展開に。
太一は航平のちょっとした変化に少し不安を覚え始めます。
久しぶりのデートなのですが、航平にリュウくんから連絡が。新作のお披露目会をするという事で・・・・・
>>>>8話の詳しいネタバレ感想はこちら
9話の簡単な流れと感想
[topic color="yellow" title="ざっくりと"]
- リュウくんの会社の新作披露に行けることいなった太一と航平
- 太一はここでも本領発揮してどんどん皆と仲良くなっていく
- ただ、ひやかしの子も居て太一に対して何か悪く言ったことで航平激怒(手話なのでちょっとよくわからないです(・_・、))
- 航平と太一のすれ違いが・・・・(・_・、)
- 太一がまっすぐですごく好きだなぁと思ったけど、最後はケンカ別れみたいになっちゃった。
[/topic]
注意ポイント
[topic color="gray" title="1巻配信中"]
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【ネタバレあり】ひだまりが聴こえるーリミットー2巻9話の感想レビュー
今回は最後あぁぁぁぁ~~~~~~(・_・、)な展開に。ケンカというかなんというか。
ちゃんとお互いに伝わるように気持ちを言い合わなければいけないですね。最初はちょっとした迷いや気遣いだったのかもしれませんが、それがどんどん大きな亀裂となってしまったような気がします。
大好きだからこそ力になりたい、関わりたいとする太一と、大好きだからこそ迷惑をかけたくないと考えている航平と・・・・。
航平だって太一がバカにされたらすっごく怒ったりするのに、自分が何か言われて太一が怒った時は「俺のためにそんなことしなくていいから」って言ってしまったり(8話参照)・・・すごく自分を下げて物事を考えてしまっているのではないかなぁと。
「俺のためにそんなこと」「どう頑張ったって太一みたいにはなれない」等々・・・セリフかrまお色々と卑屈になってきてるのが読み取れます。
航平のこの気持ちをどう太一が変えていくか・・・これからのみどころになっていくのかなぁと。ただ、今回ちょっと喧嘩別れみたいになっちゃったので次号は仲直りして欲しい。
そろそろマヤちゃんたちの出番かな!?
リュウくんの太一を見る目が少しずつ変化してる?
航平あてにリュウくんから新作お披露目会の誘いがあり、自分もついていきたいと言い出す太一。
太一の必死なお願いもあってリュウくんもオッケーを出します。
基本的にリュウくんは健聴者の人は避けたいだろうから普段なら新作お披露目会も呼ばないでしょうね。
航平も「集まるのはリュウくんの友達とか知り合いだから」って言ってますし。「ほんとうにいいの?」って・・・・ね・・・( ̄。 ̄;)
航平自身がやっぱり分けて考えてしまっているんでしょうね。
太一は「・・・?だから?」ってなんでそんなこと気にしてんだ?っていう感じなのですが。こういうところが太一らしくて好きですね。
太一は耳が聞こえにくいとか、そういうので人を判断したり接したりしないって航平自身がわかってるはずなのに、皆聾か難聴の人達だからいいの?みたいに言ってしまう航平がやっぱり変化したと言うべきなんでしょうか。
階段気をつけてって言われてるそばから階段から落ちちゃう太一がほんと面白くて期待裏切らないなぁ~ってほっこり。
新作お披露目会には、リュウくんの友達の他、告知を見て冷やかしに来た人もいるようです。
人工内耳の人もいると教えてもらった航平と太一。
太一はそんなリュウくんと航平の会話から、自分には何も言ってくれないのにリュウくんには人工内耳の話をしているのかとショックを受けます。
ちょっとピリっとするような場面なのですが・・・萌えといえば!!!
ユミさんという女性が航平に抱きついて来たときの太一の反応と、太一に触るユミさんをガードする航平と・・( ´艸`)ってなりました。
特に航平ですよね!自分はホッペにチューされてても止めてくださいってわりと冷静ですけど、太一にユミさんが近づいた時はあわててガード!!!!ですからね。
その後、ユミさんと航平の会話にうまく入っていけない太一。
(なんだよ ハブかよっ 美人にデレデレしやがって つまんねーの・・・・)
と他に目をやります。
すると、リュウくんの持ってるカードに目をつけます。
「何これ トランプ?」
カードゲームってやつ?と中に入って行こうとするのですが、リュウくんは手話で会話してきます。
手話がうまく読み取れないでいると、近くにいた子が話に加わってきて自分が描いたものだと説明してくれました。
「え、これお前らが作ったの?お前が描いたの!?」
「すげえ!!超上手いじゃんマジかよ!俺こんな絵うまい奴会ったことねぇ!」
「すげーなお前!」
太一は絵を見てすごく興奮しながらべた褒めしています。
そして、スゴイっていう手話をしようとするのですが。。。。太一がしたのがカッコイイだったみたいですね(*^_^*)それは違うと言って教えてもらったりして。
すぐに中に入っていきました。
それをじ~~っとみているリュウくん。
「つーかこれが新作のゲームなのか?パソコン使ってねーけど」
先ほどのカードは、グッズとして試作しただけで新作はPC版だと教えてもらいます。
「えっこれ遊んでいいのか?」
どうやらら実際にPC版の新作を試して遊ぶことができるようです。太一はPCの前に座るのですが・・・・・パソコンでゲームとか初めてらしく使い方がよくわからない様子。
「なーこれどうやってやんの?」
例の告知を見てやってきたという人工内耳の男の子のグループに話しかけます。
無視ですけど( ̄。 ̄;)
(? 聴こえなかったのか?)
そこに先ほどカードの絵を描いたという子が教えようか?と来てくれました。
「マジ!?サンキュー!」
これまた太一の方をじ~っと見ているリュウくん。太一の言動を見て太一がどんな子なのかちょっとわかってくれたのかな?って思いました。
太一の接し方は耳が聞こえるか聞こえないかとか、そういうので対応変えたりしないからリュウくんにとっても珍しい人なのかもしれませんね。
素直に「ありがとう」って言える太一は見ててすごく好きだし、これが太一だよね!って読みながら思いました(*^_^*)
航平はというと・・・やっとユミさんから解放されたもよう(笑)
太一のほうを見ると、彼は笑っています。
そんな太一を見て航平は思うんです。
(・・・やっぱり 凄いなぁ・・・)
このセリフは、おそらくなんですけど航平が最初に言ってましたよね。
「本当にいいの!? 集まるのはリュウくんの友達とか知り合いだから 多分聾とか難聴の人達で・・・」って。
そこを気にしているのは他でもない航平の方で、太一はそんなの関係なしに場に馴染んで楽しんでる。そういう姿を見て(凄いなぁ・・・)なんだと思います。
航平は何故あんなに怒ったのか
「なーなー!この会社って何人働いてんの?皆同じ年くらい?」
太一がリュウくんの仲間に話しかけます。
「僕らが同級生でリュウが一個下 正社員はその三人」
太一は三人でゲームが作れるのか!?とびっくりしています。
そして会社の事を色々と教えてもらいます。
同じ聾学校にいたころから遊びでゲームとか作っていて、リュウくんが会社をつくろうって言い出したようですヨ。
その子の話を聞きながら、太一は(すげーな オレンジ頭・・・)って思っていました。
「俺 あいつとタメなんだけどこんなん作れねーし・・・」
太一がぼそっと言うと、太一の言葉にくいついてきます・・・
「え?今なんて言った?」
「え、タメ 同じ年って」
「君 高校生じゃなかったの?」
「ちっちげーよ!!」
笑。
「じゃぁ大学生?」
「いや、大学は行ってたけどやめて 今は働いてる」
そんな会話を・・・あのさっき太一を無視した男の子が聞いていました、そして話しかけてきます。
「何で大学辞めちゃったの?」
さっきは無視してたのに、急に話しに入って来ておかしいなと不思議に思いながらも太一は答えます。
やりたいことがあったのと、貧乏だから早く稼ぎたかったと。
ここで航平は・・・また太一のいるところを見ていました。
そして、太一よりもその人工内耳の彼がやってる手話に目が行きます。
彼は手話でグループの子と何かお話してるようです。そして手話をしながらケラケラと笑うんですね。
それを見て、航平が・・・
ガンッ
椅子を倒しました。
すごい音響いたので、皆びっくりして椅子が倒れた方を見ます。
そこには・・・怖い顔をして先ほどの男の子を睨む航平の姿が。
「太一 帰ろう 今すぐ」
そう言って太一を連れ出します。
太一の手を引っ張るとき、また航平は・・・例の彼をギっと睨むの。よっぽどこの子の手話が酷いものだったのかな・・・
手話は知らないので、想像でしかわからないのですが・・・
指が頭の方を向いているので「頭が悪い」とか「バカ」とかなのかな?って思って読んだのですが・・・
あと口もとでクルっとまわしてる?ようなので口・・・話すとか話せるとかって意味なのかな???
航平が敏感に反応してるってことは、コイツ話せるくせになんとか・・とか、逆に聞こえたり話せたりするのにバカだとか頭悪いとかそんなイメージ事なのかな?と。
全く違うかもしれませんが・・・手話が分かる人じゃないとこの場面はスッキリしないですね(・_・、)
こういうのは補足があるとありがたいんですけど。。次号に男の子がした手話がどんな意味だったのかリュウくんかユミさんが教えてくれたらいいですね。
航平がこんなにも怒るってことは、すごい太一の事をバカにしてたのかなぁと。。。気になりますね。
リュウくんはどうして怒ったのか
航平と太一が帰っていき、会場はざわざわとします。
「え、何 何かあったの?」
聴こえてない人たちは今何があったのかよくわからないですよね。
「ちょっとあんた達!杉原クンとその友達に何か言ったー?」
「え?何誰?」
ユミさんが激怒して問い詰めてみるのですが。。。こういうときに限って聞こえないふりをするあの男の子。
(こいつ・・・っ都合悪いと聴こえなかったフリするタチね)
ユミさんもイラっとしています。
リュウくんは・・・先ほど太一が持ってたカードゲームが散らばっているのを見ています。
すっと前に出て来るリュウ君。その男の子の前まできて・・・
ゴン
思いっきり殴ってました。
リュウくんは。。。ゲームを楽しもうとしてくれた子が帰ってしまったこと、自分達が生み出した商品が床に散らばっている事に腹がたったのでしょうか・・・。
でも殴っちゃって、あとあと問題になりそうですよね。
ただ、それを知った太一はまたリュウくんに会いに行くような気がします(*^_^*)
リュウくんと太一ってなんとなく雰囲気は似てる(すぐ手がでる)から・・・話したら気があうんじゃないのかなぁ・・・。
太一と俺は違うから
航平に腕をひっぱられ、走っている太一。
状況が把握できていなくて何が何だかわからずにいます。
(航平があんな怒ったとこ 初めて見た)
「航平・・・!航平!!」
「ま・・・・てって言ってんだろ!」
どうして急に怒ったのか、あいつらが何か変な事を言ったのか?と航平に尋ねます。
「・・・何でもない」
「は? お前何言っ」
「もういいから 太一には関係ないから」
この言葉に・・・太一もプッツン。
「・・・はぁ!?なんだよソレ!!」
航平に関係あるんだったら俺にも関係があると言う太一。
何で俺には何も言わないのか?と声を荒げます。
「他の奴には大事な事話すくせに 何で俺だけ・・・っ」
太一は・・・どんどん航平の事がわからなくなっていくみたいで・・・それがすごく不安で嫌だと感じているようです。
「・・・・って、俺と太一は 違うから」
航平の言ったことに言葉を失う太一。
「俺は、どう頑張ったって太一みたいにはなれないって 分かったから」
航平は、自分のせいで太一に負担をかけたり嫌な想いはさせたくない、迷惑はかけたくないのだと言います。
「だからもう 気にしないで」
「・・・負担ってなんだよ・・・」
「じゃぁ俺はお前に何もしちゃいけねーのかよ・・・」
航平だけが我慢してるのを黙って見てろっていうのか、ふざけるなと怒ります。
(そんなの 一緒にいる意味ねーだろ)
「勝手に決めてんじゃねーよ 俺の気持ち無視しやがって 何が迷惑だよ」
「こんな迷惑ならいくらだってかけろよ」
「 俺はお前のなんなんだよ!!」
太一は・・・そのまま走って帰ろうとします。
腕を掴もうとする航平。
でも・・・太一の腕にできた火傷のあとを目にし手が止まってしまいます。
結局引き留めることも出来ず、航平は走って行く太一の背中を見送るしかできませんでした・・・・
次号。
感想まとめ
航平・・・ほんとうにどうしちゃったの?リュウくんと出会ってリュウくんの考えとかを聞いてから太一との壁がすごくできてしまったように思います。
ただ、リュウくんの考えも一つの自己防衛の方法であって、彼はそれで満足というかうまくいっているんですよね。
でも航平はリュウくんとは違う環境だったり人間関係だったりします。
マヤちゃんだって、太一とかと関わってヤスくんたちと仲間になっていったりしているんですよね。そういう人もいるということをどんどん見て欲しい。
狭いコミュニティで、航平が満足であるならばそれはそれで航平が選んだ事だからいいのですが・・・。
今の航平は、太一の気持ちをすごく踏みにじってる気がする。
とはいえ、どちらも言葉足らずだからお互いの想いだったきが伝わらない状況なのですよね(・_・、)
好きだから関わりたい、力になりたいっていう太一の気持ちが今は変に航平の負担になっているのでしょうか。
こういうのは考え方ひとつで変わっていくとは思うのですが、今のところ航平にとってはリュウくんの言葉のほうがすっと入って来て響いたんでしょうね。
この現状を変えるにはどうしたらいいのか・・・う~ん。。。。
まずキーポイントになるなと思うのは・・・
お母さんの取材。
今回、リュウくんが取材を断ってるのは「聴覚障がい者が頑張ってる」って撮られるのが嫌だ」という理由からでしたよね。
お母さんの場合は「聴覚障がい者の息子を持つ頑張る母親」みたいな感じで撮影を・・・って以来されている感じだったと思います。
この取材をお母さんがどうするか・・・というのももしかしたらひとつのキーポイントかなと。
実際には断るとは思うのですが、もしかしたら受けるという可能性もあるのではないかって私は今回を読んで思いました。
航平は、ただ一方的に聞こえる人に迷惑をかけるとか嫌な想いをさせるとか思っている気がするんですよね今。
それなら、お母さんが取材を受けたとして航平に迷惑かけるけどごめんね・・・な展開もあるのかな?と。
一方的に迷惑とかそういうのじゃなく、お互いに迷惑をかけたりかけられたり・・・それが一緒にいるってことだから・・・そういうのを航平が実感するようなエピがくるのかなぁと。
それを考えたら、お母さんの取材っていうのもひとつのキーになるような気がします。
次はマヤちゃんヤスくんという太一をよく知ってる人達。
ここも実際にまだまだ出てきて関わってくると思います。マヤちゃんの話す言葉はすっと航平には届くと思うので・・・マヤちゃん出番!!!!ってけっこう私は思ってたりします。
あとは・・・リュウくんと千葉さんですね。
ここの関係によってリュウくんの気持ちも変化するのかな?と。それにはやっぱり太一が必要で・・・
太一×リュウくんが仲良くなって千葉さんとの関係も修復していくのかなと思います。
そういう関係を見て、色々と航平も物事の見方とか考え方が変わっていくのではないのかなと。
最後にきせつさんが以前コメントで書いてくれた考察。
マヤちゃんの叔父である犀さんの存在。
彼は幸福論で自分と太一が似てるって言って会社を立ち上げた経緯を話してくれたことがありましたよね!
悩んでる太一の事を今一番理解できるのは・・・犀さんかもしれないですね。
犀さんもこういう壁にぶち当たってたかもしれません。。。
まだまだ難しいですね。どう先生がストーリーを持って行くのか・・・。
ほんと心理描写がうまくて。。。この作品が完結する頃にはすっごく太一も航平も成長しているんでしょうね。
あと太一・・・あれですよ。幸福論の最後で「好きだ」ってちゃんと届くまで何度も伝えるって言ってたから・・・その時じゃないかしら。
どうなっていくのか・・まだ暫くはハラハラ展開ですが・・・次回もお名前があるので楽しみに待ちたいと思います!
電子書籍
ひだまりが聴こえる-リミット-2巻
Cannaは電子でも読めます。ひだまりが聴こえるーリミット-は単話でも読めたりするので電子で是非チェックしてみてください。
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ひだまりが聴こえる シリーズ